【調乳の温度】なぜ70度以上?赤ちゃんが菌に侵されないために知っておきたいコト

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調乳,温度,赤ちゃん
調乳するときの温度で悩んでいませんか。

  • 70度以上で調乳する理由がわからない
  • 40度くらいで調乳してはいけないの?
  • 70度以上のお湯で溶かしてから湯冷ましを使うのはいいのでしょうか。
  • 100度近いお湯だと栄養成分が壊れるので使わないように言われた

調乳ひとつとっても温度をどうすればいいかわかりにくいですよね。
70度以上と言われても何となく表記もあいまいです。

ということで
粉ミルクを調乳するときに知っておきたい温度」のお話をします。

なぜ、70度以上の温度じゃないとダメなのか。
沸騰した湯じゃほんとうにダメなのか。

これらのちょっとした疑問にお答えしていきますね。

この記事を読めば
調乳するときの迷いがなくなってスムーズなミルク作りができるようになります

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なぜ、粉ミルクは70度以上で作る必要があるのか

粉ミルクは非常に栄養価が高い食品になります。
するとちょっとしたことで雑菌が中で繁殖していくんですね。

ですので、一番の理由は「製造過程で除去出来ていない可能性」がある菌を
70度以上の熱によって死滅させる為です。

また、粉ミルクの中には死に至る危険な菌が潜んでいることがあります。
代表的なのがサルモネラ菌エンテロバクターサカザキ菌です。

とくにエンテロバクターサカザキ菌は常在細菌で新生児に髄膜炎を起こす細菌です。
大腸菌の一種になりますね。

海外のお話でしたが、世界で6名がエンテロバクターサカザキ菌で
実際に髄膜炎を起こしています。

これが70度以上じゃないと死滅しないというのが70度である理由です。
実際に髄膜炎の発症が確認されてからWHOの基準が70度以上へ引き上げられました。
発表があったのは2008年のお話です。

もし菌を体にいれてしまうと一週間後に発症してしまいます。

軽い症状でも食中毒。
重い症状だと敗血症、壊死性腸炎、脳髄膜炎などを
引き起こす恐れがある危険なものです。

これはしっかり死滅しておかないと怖いですよね。
なので、粉ミルクは70度以上で溶かす必要があると説明書きされているんですよ。

70度以上で粉ミルクを溶かしたあとに湯冷ましを混ぜるのは?

これは大丈夫です。
湯冷ましでもいいですし、一度沸騰させた水道水や
市販のペットボトルの水でも使えます。

ポイントとなるのは滅菌・消毒された水であるかどうかです。

市販の水は加圧加熱殺菌処理されているので未開封から使うなら
かなり安心・安全に使えますよ。

熱湯は使っていいの?成分が壊れる?

熱湯を使ってはいけないことはありません。

ただし推奨は一度沸騰させた水道水を少し冷ましてから
調乳することなのは間違い有りません。

熱湯で粉ミルクを溶かすと『一部』栄養が失われてしまうことがありますが、
赤ちゃんの成長を阻害するほど失われることはありません。

これは「ほほえみ」などの粉ミルクメーカー公式Webでも
書かれていることですから安心してくださいね。

実際に失われる成分はビタミン関連。
正確な温度は95度以上の時です。

なので、沸騰してから少し冷ませば90度くらいまで落ちるので
軽く冷ます程度でも成分は残せますよ。

70度以上のお湯を効率的に用意する方法

主な選択肢は以下の5つですね。

  • 1.電子ポット
  • 2.調乳用ポット
  • 3.ケトル
  • 4.ウォーターサーバー
  • 5.やかん・鍋

この中で一番簡単に用意できるのは専用の調乳ポットです。
沸騰機能がないのですが、熱湯を入れておくだけで
70度に保温して置いておいてくれます。

朝沸騰したお湯を用意しておけばサッと使えます。
完全ミルク育児中のママには心強い味方になってくれますよね。

電子ポットもモノによって調整機能がある

保温時の温度設定を選べるものなら調乳ポットと大差有りません。
それにこちらなら沸騰もできるし、普段の熱湯利用もOKです。

70度を選べるかどうかは製品次第ですが、98度・90度・80度と
調整温度が多いので使い勝手は調乳ポットより上かもしれません。

火傷の恐れがあるので70度にさましたお湯でという事です。
ほら熱湯とか90度以上だと、乳首の先からピューと出てきませんか?
あれが危険でメーカーは70度以上と言っているだけです。

ケトル・やかん・鍋・ウォーターサーバーは熱湯用

これらは熱湯を用意するときは便利です。
ただウォーターサーバーは製品ごとで湯の温度が違ってきたりします。

ケトルややかんは都度沸騰させることになるので利便性は落ちますが
保温にかかる電気代が不要という金銭面のメリットは大きいですね。

ウォーターサーバーは便利で、湯温は高くても水も同時に調乳に使えるので
最終的な湯冷ましまで考慮すると一番時短できる製品です。

粉ミルクを溶かしたあとの温度調整

粉ミルクを人肌温度へ調整する方法はいくつかありますが、
おすすめは調乳用の水を別途冷蔵庫で冷やしておく方法です。

1.いま沸騰させた水道水→90や80度まで冷ます
2.あらかじめ沸騰させた水道水→これを冷蔵庫へ

あとは1と2を混ぜれば完成ですね。
時間がないときは1を沸騰直後の熱湯で済ませることもあります。

もし事前に用意した水がないときは、
粉ミルクを溶かした熱い哺乳瓶を流水で冷やしてあげましょう。

もう少し余裕があるなら、大きめのマグカップに冷たい水を張って
哺乳瓶を浸けておくのも有りです。

もうちょっと時短したい時

ウォーターサーバーを使うか、市販の調乳用の水を用意しておきます。
これならまとめて保管できるので都度準備が不要です。

未開封のペットボトルの水を使うのが一番安上がりですね。
小サイズで大量に置いておくといつでも湯冷まし代わりになります。
ペットボトルの水を調乳に使うときは以下の別記事も参考にしてみてくださいね。

【そのまま使える?】粉ミルクの調乳にミネラルウォーターを使うための3つのポイント

調乳後のミルクの保存期間

季節にもよりますがだいたいの目安は2時間が限度です。
サカザキ菌が繁殖するのは5~6時間といわれています。

冷めたからって温めなおしていいものでもありません。

粉ミルクは、飲むときに作る。
飲まなかったら捨てるを徹底したほうが安心ですよ。
なので作り置きとかはしないようにしてくださいね。

まだ今の技術では乾燥した食品を完全に無菌化することは困難です。
粉ミルクが無菌ではないということも理解しておいてください。
これは厚生労働省のHPにしっかり書かれていることですよ。

まとめ

いかがだったでしょうか。
調乳をすばやく行うための水の温度についてお話してきました。

調乳は1回だけなら大きなお話でもないんですが、
日々何回も行うことなので1回の時間が短縮されるだけでも
随分毎日の時間に影響してきます。

特に深夜の授乳となると調乳も眠い目をこすりながらです。
そんなときにサッとできる準備が整っていると楽ですよね。

それに赤ちゃんの安全を守るためにも作るときの温度は大切です。
もし40度とかで粉ミルクを溶かそうとしたら・・・粉、溶けません。

70度というのはWHOが除菌するときに最適と判断した数字です。
もともとは60度→70度へ変更になりました。

毎回沸騰させたり冷ましたりと大変ですけど、
準備しておけばそこまで時間はかからなくなりますよ。

ぜひ、温度調整をマスターして手早く調乳できるように
してみてくださいね。

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ミルク作りに面倒な温度調整がいらなくなる方法



ミルクを作る時に一手間かかるのが一度沸騰させた熱湯を70度前後まで冷ますこと。沸騰直後に粉ミルクへ注いでしまうとミルクの成分が一部壊れてしまいます。

そんなときも便利に活躍するのがウォーターサーバーです。

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