【悲報】おしゃぶりが赤ちゃんを出っ歯するのは本当。防止する使い方とは?

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赤ちゃんにおしゃぶりを使うのはよくないと思っていませんか。

  • 歯並びが悪くなると聞いたので使わない方が良いと思っている
  • 使っているママに手放せないと言われて使おうか悩んでいる
  • 義両親が使用をすすめてきて困っている

おしゃぶりの使用は賛否両論の意見があって、どれが正しいかわかりませんよね。
習慣性があるので 1 度使い始めるとやめるときにも苦労しそうです。

しかし、海外の赤ちゃん写真を見るとかなりの確率で
おしゃぶりをくわえている子が写っています。

おしゃぶりは赤ちゃんを泣き止ませる効果が非常に高いので、
芸能人を含め著名人が使っていると言っても過言ではありません。
あのデビット・ベッカムも自分の子供におしゃぶりを使用していました。

実際におしゃぶりを使い続けると出っ歯になるのは本当です。
これは医学的に歯科医が何人もの患者を診てきた中から出した結論です。

では、短期間でおしゃぶりを使うのはありなのか、無しなのか。

答えはママの考え方次第でもありますが、
使用用法やルールを守って使うのであれば、多大な悪影響はない
というのが今のところの見解です。

今回はおしゃぶりにまつわるお話に焦点を当てて
子育てにおしゃぶりを活用するメリットとデメリット、
いざ使用するときに気をつけたいことを公開しています。

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赤ちゃんは吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)をするもの

吸啜反射とは原始反射のひとつで、口に触れたものは何でもくわえて
吸い付こうとする動作のことを指します。

おっぱいを飲むために自然に備わった原始反射なので、
お腹が空いていなくても口で何かを探すとか吸い付く動作をします。

そして、吸啜反射には赤ちゃんを落ち着かせて泣き止ます効果があります。
何でも口でくわえて吸い付くことで情緒安定を図ろうとするのです。

当然ながらおしゃぶりを与えると吸啜反射が起こり、くわえて吸い付きます。
すると赤ちゃんは泣きやみ落ち着いてくれるようになるわけです。

NICU(新生児集中治療室)でもおしゃぶりを使っている

なぜなら、心拍数が正常値に戻るまでの時間が短くなる研究結果があるからです。

集中治療室に入る赤ちゃんは早産による未熟・低体重児か
異常や病気が見られる場合が大半です。

となれば、当然 NICU 内で治療が必要になります。
そこで採血のように注射を行うと赤ちゃんは泣きますよね。
嫌なことがあると興奮して心拍数も増加します。

ここで少しでも早く落ち着かせるためにおしゃぶりを使うことがあります。
おしゃぶりが薬を使わない精神安定剤の代わりになるわけです。

おしゃぶりを使うメリット

おしゃぶりを与えることで以下のメリットを受けられます。

  • 赤ちゃんが落ち着く・泣き止む
  • 入眠がスムーズで寝かしつけがしやすい
  • 指しゃぶりを抑止する
  • 子育てのストレスが減る
  • 鼻呼吸を促す
  • 乳幼児突然死症候群(SIDS)の可能性を軽減する

色々ありますが、使っている方の 1 番の理由は泣き止むことですね。
口に入れてあげるだけで泣き止んでくれるので、
これほど育児を楽にしてくれる方法はありません。

また、乳幼児突然死症候群(SIDS)の可能性が減少する研究論文を発表されています。
日本での SIDS 発症頻度はおよそ出生 4000 人に 1 人です。

鼻呼吸や舌や顎の発達を促進するとも言われていますが、
学問的に研究や何かの根拠が発表されてはいないので要注意です。

しかし、おしゃぶりにはメリットだけではありません。
薬の副作用のようにデメリットも数多く存在しているのです。

おしゃぶりを使うデメリット

  • 母乳を飲まなくなる
  • 歯並びや噛みあわせが悪くなる
  • 顎が前に出て出っ歯になる
  • 雑菌を取込み子どもの口周りに問題が起きやすい
  • 言語の発達が遅れる
  • 赤ちゃんをあやす回数が減ることで、ふれあいの機会が減る
  • やめさせるときに苦労する

新生児期におしゃぶりを与えてしまうと母乳を飲まなくなって
ミルクしか受け付けなくなることがあります。
母乳育児をしたいならおしゃぶりは使わない方がいいですね。

平成 18 年 (2006年) 5 月 31 日に 3 歳までおしゃぶりを使い続けた女児の母親が
歯列や顎に障害が出たとして大手ベビー用品メーカー Combi (コンビ) 株式会社に
「おしゃぶり訴訟」を起こしています。

平成 20 年 (2008年) には和解していますが、当時は大きなニュースにもなりました。

Wikipedia おしゃぶり訴訟

この訴訟は影響が大きく、それ以後、各メーカーは
商品におしゃぶりを使う際の注意記載をするようになった経緯があります。
それほどまでにおしゃぶりが与える歯や口腔内への影響は大きいということです。

使っては行けないとまでは言い切れませんが、使うときは注意を払う必要があります。

本来おしゃぶりは自然に卒業できるもの

普通に成長した赤ちゃんは言葉を話し始める頃くらいになると
おしゃぶりも必要とせず、自然に卒業してくれます。

しかし、一部のお子さんはおしゃぶりをやめられず
そのまま成長していくことがあります。
すると先にお伝えした数々のデメリットがお子さんに降りかかることになります。

やめられないのは親子関係に原因がある

新生児期の頃からおしゃぶりを使っていると、
子どもは母乳を飲まなくなりミルクを飲むようになります。

おしゃぶりに頼りすぎたゆえに、
ミルクで育て、あやす回数も少なく赤ちゃんとの接触が少ないと
いつまでもおしゃぶりに依存しがちです。

おしゃぶりを使う理由の第 1 位が
グズったときにやむを得ず使う」です。

他にも

  • おしゃぶりがないとスムーズに寝てくれない
  • おしゃぶりがないと家事ができない
  • おしゃぶりがないと外出時に泣いて周りに迷惑をかける

並ぶ理由はどれも「利便性」に関するものばかりが上位を占めています。
そして使用者の半分以上の方は、おしゃぶりが役に立ったと言うのです。

歯並びに影響が出るのは 1 歳以上まで続けたとき

おしゃぶりはメリットだけを見れば便利な育児グッズですが、
反対にデメリットも多く存在しています。

おしゃぶりを使ったときに出っ歯を含め歯並びが悪くなる確率をまとめました。

おしゃぶりで歯列異常が見つかる確率

1 歳半まで30 %
2 歳まで60 %
3 歳まで100 %

3 歳まで使い続けると 100 %でアウトですから、
早めに使用を控えるのは懸命な判断ですよね。

歯科医の見解では遅くとも 2 歳までには止めておいたほうが良いとあります。
1 歳半 〜 2 歳程度であれば成長とともに自然に矯正されていくからです。

しかし、データを見る限りでは早ければ早いほど良いのも間違いないですね。
幼い頃から歯列矯正しなければいけなくなるのはもっと大変です。

おしゃぶりの使用状況のレポート

コンビ株式会社の「プライマリー・オーラルケア研究会」では、
現在 3 歳 (生後 36 ヶ月) までの赤ちゃんがいらっしゃる母親を対象に、
赤ちゃんのお口ケアやおしゃぶりの使用状況などに関する調査
「赤ちゃんのお口調査」を実施・分析したレポートがアップロードされています。

赤ちゃんのお口調査レポート

このレポートによるとおしゃぶりを使っている人は半数近くの 48.1 %
ただし、母乳派とミルク派で使用率に 1.7 倍の差があると出ています。

「母乳派(母乳のみ + 母乳中心の混合)」の場合は 39.3%
「ミルク派(ミルクのみ + ミルク中心の混合)」の場合は 68.6 %

ミルク派のほうが「人工乳首」に慣れていることなどが、
おしゃぶりの使用率の高さに結びついていると結論づけています。

「おしゃぶりをどんな時に使っているか?」という質問の回答が

1 位「機嫌の悪い時」
2 位「泣いている時」
3 位「寝かしつける時」

特に 3 位の寝かしつけるときの利用率は
母乳派が 36.8 %に対し、ミルク派は 60.6 %と差があります。

母乳の場合は沿い乳ができるので、その分だけ利用率が低いと思われます。
ミルク派だとどうしても寝かしつけに使える道具が少ないのでしょう。
しかし、それが結果的におしゃぶりから卒業できない結果を生んでいるともいえます。

おしゃぶりを使う時の注意点

レポート内には米津卓郎歯学博士によるおしゃぶり選びと
使用時のチェックリストがあります。

【おしゃぶり選び・使用のチェックリスト】

  • 赤ちゃんの月齢に合ったものを選ぶ
  • 長時間の使用は避ける
  • 言葉が出だす 1 歳過ぎになったら、おしゃぶりのフォルダーを外して、常時使用しないようにする
  • 1 歳半を目安に使用をやめるようにする
  • おしゃぶりを使用している間も、声かけや一緒に遊ぶなど、ふれあいを大切にする
  • 4 歳以降になってもおしゃぶりが取れない場合は、かかりつけの小児歯科医に相談する

第二回 実態調査【おしゃぶり】 (2010年3月15日):より引用
プライマリー・オーラルケア研究会:掲載元

レポート内では上記 6 つが挙げられています。
もちろんどれも大切ですが、あとひとつ付け加えたいことがあります。
それが

子育ての手抜き道具としておしゃぶりを使用しないようにする

レポートの結果を見るに使用理由がどれも当てはまるものばかりでした。
赤ちゃんとの触れ合いを拒否するために使うのだけは
何歳であってもやめてもらいたいものです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
おしゃぶりの使用については今もなお良いか悪いかという答えが
明確にハッキリしていない部分もあります。

特に海外の写真では赤ちゃんがおしゃぶりをしているものがよく見られます。
もちろん泣き止まないなら試す価値も有りです。
ただ、その使用方法だけはしっかりとルールを決めて行ってもらいたいですね。

  • 1 日 1 時間以上は使わない
  • 1 歳になったら使用をやめる
  • 利便性だけでおしゃぶりを使わない

などなど、何かしらのルールを持って使うのであれば
どうしても泣き止んでもらわないといけない時などに活躍もするでしょう。

何でも手のかかるのが子育てです。
それを放棄する道具のひとつとしておしゃぶりを見るのはやめてくださいね。
それに歯列が悪くなってから「やめておけばよかった」となっても手遅れです。

使う使わないは自由なものですが、これらの結果も踏まえて
本当に必要なものかどうかよく考えてもらればと思います。

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