赤ちゃんにゲップをさせないとどうなる:出ない時の対策

お世話・ケア

赤ちゃんのゲップ
産院では「赤ちゃんに授乳したらゲップをさせてあげましょう」と指導を受けます。
ゲップは飲み込んだ空気を外に出すために必要な行為だからです。

しかし、ゲップは出る時もあれば出ないときもあります。
ゲップが出ないと病気になったり体に異常が出たりしそうで心配になります。
「もしこのままゲップをさせないとどうなるのかな」と思うことってありませんか?

でも、安心してください。
毎回の授乳後にゲップをしなくても大丈夫です。

ゲップはあくまで体の中に入った空気を追い出して「吐き戻し」を防ぐために必要な行為だからです。

ほら、これまでだって授乳後にゲップが出ないことってありましたよね?
そのときも何か大きな問題になるようなことってなかったはずです。
すこし吐き戻すことがあっても大事にいたらないのが普通です。

ゲップをしないと飲み込んだ空気が逆流して母乳やミルクも一緒に逆流させてしまいます。
すると飲んだ分だけ吐き戻しをすることになります。

このページでは「ゲップをさせないときに赤ちゃんがどうなるか」と「ゲップが出ない子なりの対策方法」を徹底的に解説しています。

  1. ゲップをさせないときの影響
  2. 無理にゲップをさせなくても良い理由
  3. ゲップが出ないときの対策

これらを知っている状態で育児をしていけば、ゲップをしなくても何も心配する必要がなくなります。

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赤ちゃんにゲップをさせない時の影響

赤ちゃんにゲップをさせないまま寝かせてしまうと次の3つの影響があります。

  1. 吐き戻しが起こりやすい
  2. 軌道付近が詰まりやすくなる
  3. 空気が胃に残る

それぞれ順番にみていきましょう。

吐き戻しが起こりやすい

ゲップには飲んだ母乳やミルクの逆流を防止する働きがあります。

なので、ゲップをさせないまま寝かせてしまうと胃の中に入った母乳やミルクの逆流を防止できません。
するとゲップをしたときに比べると吐き戻しが起こりやすい状態になります。
毎回吐き戻してしまうわけではありませんが、可能性が高くなると思ってください。

吐き戻しが起こるとせっかく飲んだ母乳から栄養が取れません。
と同時に服や布団も汚れてしまいますよね。

だから授乳後は吐き戻しを防ぐためにゲップをさせるよう指導されます。

軌道付近が詰まりやすくなる

ゲップというより吐き戻しが原因で軌道付近が詰まります。

ゲップをしないと吐き戻しの可能性が高まる

吐き戻しをする

気管に母乳やミルクが詰まる

上記の流れを見ると結果的にゲップを出さないことが影響の始まりです。
そのため吐き戻しに繋がらないように赤ちゃんはゲップを出す必要があります。

空気が胃に残る

赤ちゃんは授乳中に一緒に空気も飲み込んでミルクを飲みます。
これは母乳でも哺乳瓶でも同じように起こります。

当然飲み込んだ空気が胃の中にたまってしまうことになりますよね。
なので、普通は授乳後のゲップで飲み込んだ空気を外に出します。

飲み込んだ空気の8割は窒素です。
酸素と違って体内から消えるわけではないのでそのまま残ります。
この残った窒素は腸内でガスになっていくのです。

そして最後はおならになって体外へ排出されます。
ですので、ゲップがすくない子はおならが多いはずですよ。

無理にゲップをさせる必要はない

先程ゲップをしないと起こる影響について3つお伝えしました。
しかし、授乳をしたあと無理にゲップをさせる必要はありません。

なぜなら、ゲップを出せない子に無理やりゲップをさせようとすると余計に苦しいから。

みんながゲップを上手に出せるとは限りません。
ゲップをしなくても普通に元気よく育っている子はたくさんいます。

ここではゲップを無理に出させる必要がない子の特徴をお伝えします。

母乳やミルクを上手に飲めている

授乳後、赤ちゃんが飲み込んだ空気を外に出すためにゲップをさせます。
ただ、これはあくまで飲み込んだ空気が多ければ必要な行為です。

上手に飲める子はもともと空気を飲み込む量がすくないこともあります。
それならゲップでわざわざ外に出すほどでもないことがあるのです。

特に母乳育児をしていると哺乳瓶より空気を飲み込む量は少ないです。
おっぱいを奥まで入れてあげることで、さらに空気の飲み込みを減らせますよ。

母乳育児で育ったわが子もゲップが苦手で授乳後にゲップをしないこともしょっちゅうでした。
幸い吐き戻しの回数がすくなかったこともありますが、いまでは元気に育ち立派に卒乳しています。

ゲップが出ないときの対策

ゲップが出ないときでも心配しすぎることはありません。
授乳後の1回や2回出なかったとしてもおならで空気を排出してくれるからです。
しかし、対策は多少なりともとっておくに越したことはありません。

うまく出せなかったり、ゲップする前に寝たりする子の対策をお伝えします。
無理やり出そうとするのではなく、出ないときの対策を取ることがベストです。

横向きに寝かせる

ゲップをしてもしなくても横向きに寝かせてあげることは万能な対策です。
なぜなら赤ちゃんはたとえゲップをしていても吐き戻します。
反対にゲップが出なくても吐き戻さない、なんてことが頻繁にあります。

なぜか一般的に言われている可能性の高い出来事と反対の結果になるのです。
つまり、どちらでも横向きに寝かせておけば吐き戻すことになっても喉をつまらせることがありません。

このとき窒息の恐れがあるので顔の周りにやわらかいタオルなどを置かないようにしましょう。
もしゲップさせなくても吐かないならまったく問題ありません。

寝かせるとき上半身に10度ほど角度をつける

ゲップをしなくて怖いところはゲップ自体より吐き戻しの影響が大きいです。
なので、対策に吐き戻しを防止してあげる方法を取ることが良いです。

吐き戻しをかんたんに防止するには戻りにくいように上半身に角度をつけてあげます。
すると胃から頭まで一直線じゃなくなるので吐き戻しが起きにくくなります。
通り道に角度をつけて出口を塞ぐ作戦です。

そこで役に立つのが吐き戻し防止枕。
置くだけで赤ちゃんの頭から背中部分にかけて傾斜をつけてあげられます。
また、傾斜をつけると鼻づまりの防止も同時にできます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

本当に心配するべきところはゲップより吐き戻しです。
ゲップは吐き戻しの確率を下げるために行う必要があるだけです。
なので、赤ちゃんに少々ゲップをさせなくても大事にはいたりません。

うまくゲップをさせられなくても心配しないでくださいね。
ゲップをしなくても吐き戻しさえ頻繁にしなければ大丈夫です。

ですのでゲップをさせようとするのではなく、吐き戻しても大丈夫なように対策してあげてくださいね。

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